ドン・キホーテの国 カスティーリャ・ラ・マンチャ

昨年暮れに、カスティーリャ・ラ・マンチャ ワインカントリー財団 主催の「スペイン カスティーリャ・ラ・マンチャ ワインテイスティングクリスマスパーティーの会」があり、そこに出張ソムリエとして行ってまいりました。

カスティーリャ・ラ・マンチャ・ワインカントリー財団」は、2004年9月に設立され、”ドン・キホーテの国、スペインから来たワイン”をブランド名に掲げ、世界各国をまわりプロモーションしております。
前回来日した際は、ワイン好きで知られる石田純一さんが、カスティーリャ・ラ・マンチャ州のワイン大使に任命されました。

なかなか認知度の少ないスペイン ラ・マンチャのワインですが、ご参加されていた方からたくさんのご意見ご感想が聞け、まだまだスペインワインは知られていない現状の裏で、皆様関心をお持ちだということが伝わってきました。ソムリエとして今後の課題がまだまだたくさんあることを痛感させられたイベントでした。

今回出品されたラ・マンチャワイン
* CUEVAS SANTOYO BRUT VIÑEDOS Y RESERVAS S.A. D.O. La Mancha
ワイン名 「クエバス・サントヨ ブルット」   生産者名 「ビニェドス イ レセルバス」  原産地呼称名 「ラ・マンチャ
1987年創設 トレド県 ビリャヌエバ・デ・アルカルデテにあるワイナリー ビニェドス イ レセルバス社のシャンパン製法(瓶内2次発酵製法)で造られる高品質ビノ・エスプモーソ。カスティーリャ・ラ・マンチャ州の代表とする白ブドウ ”マカベオ種”と”アイレン種”を使い、18ヶ月というレセルバクラスの長期熟成を経た香味は、青リンゴや白い花の蜜を想わせる気品のある華やかな香り、そして、長期熟成によるきめ細かい泡が立ち上り、リッチな味わいを演出している。

* TALVA PAGO DEL VICARIO Vino de la tierra de Castilla
ワイン名 「タルバ」   生産者名 「パゴ・デル・ビカリオ」  原産地呼称名 「ビノ・デ・ラ・ティエラ・デ・カスティーリャ
シウダレアル県に2000年に創設された新進気鋭のボデガ。29の畑を所有し、それぞれの気候、土壌に合ったさまざまなブドウを一貫して社内で管理し、女性醸造家によって高品質且つバラエティ色豊かなワインが生産される。タルバは、主にシャルドネ種とソーヴィニヨンブラン種を使い、樽発酵・熟成によって造られる。香味は、熟した果実が主体のアロマティックな感じと柑橘系の持つ爽やかさが兼ね備わっており、ふくよかさと心地よいほろ苦さがアクセントとなっている新しいスタイルの白ワイン。

* DEHESA DEL CARRIZAL CHARDONNAY Dehesa del Carrizal V.P. Dehesa del Carrizal D.O.
ワイン名 「デエサ・デル・カリサル シャルドネ」   生産者名 「デエサ・デル・カリサル」  原産地呼称名 「デエサ・デル・カリサル(ビノ・デ・パゴ)」
シウダレアル県 レトゥエルタ・デル・ブリャケで1987年に創設されたデエサ・デル・カリサル(”アシの牧草地”の意)。2007年、単一ブドウ限定高級ワイン「ビノ・デ・パゴ」に認定され、22haのその小さな区画は独自のテロワールを持つ。世界的に有名な白ブドウ品種「シャルドネ」を使ったこのワインは、半分をフレンチオーク樽にて発酵熟成され、残り半分をステンレスタンクにて発酵を行い、それぞれをブレンドするというユニークなスタイル。熟した黄色いフルーツ香と、しっかりと主張のある酸味が醸し出すハイ・コストパフォーマンスの逸品。

* ALLOZO CRIANZA BODEGAS CENTRO ESPAÑOLAS D.O. La Mancha
ワイン名 「アジョッソ クリアンサ」   生産者名 「ボデガス セントロ・エスパニョーラス」  原産地呼称名 「ラ・マンチャ
シウダレアル県トメリョソにある14の共同所有者によって1991年に設立されたボデガス セントロ・エスパニョーラス。最新の醸造技術を持ち込み、これまでのラ・マンチャワイン産業の概念を一新させた。スペインを代表する黒ブドウ品種「テンプラニーリョ」を100%使用し、アメリカンオーク樽にて1年熟成された後ボトルにて熟成されるクリアンサタイプ。黒い果実やスパイスなどの香味がバランス良く感じられ、軽やか且つエレガントな味わいを持つカスティーリャ・ラ・マンチャワインの典型。

* DIEGO DE ALMAGRO GRAN ESERVA FAMILIA FELIX SOLIS D.O. VALDEPEÑAS
ワイン名 「ディエゴ・デ・アルマグロ グランレセルバ ファミリア」   生産者名 「フェリックス ソリス」  原産地呼称名 「バルデペーニャス」
カスティーリャ・ラ・マンチャ州 シウダレアル県内に独自で原産地呼称を持つバルデペーニャス。その主要都市アルマグロに所在する世界で2番目の規模を誇る大手ワインメーカー フェリックス・ソリス社。ディエゴ・デ・アルマグロの最高キュヴェ「グランレセルバ ファミリア」は、アメリカンオーク樽にて2年、ボトルにて3年、計5年のグランレセルバ。85%テンプラニーリョ種、15%カベルネ・ソーヴィニヨン種を使い、長期熟成による柔らかい口当たりに、熟した黒い果実やスパイスなどの複雑さのある味わいが印象的、熟成感のあるクラシックな高品質スタイルが楽しめる1本。

* Svmma Varietalis Pagos de Familia Marques de Griñon V.P. Dominio de Valdepusa D.O.
ワイン名 「スンマ・バリエタリス」   生産者名 「パゴス・デ・ファミリア マルケス・デ・グリニョン」  原産地呼称名 「ドミニオ・デ・バルデプーサ(ビノ・デ・パゴ)」
スペイン最古の貴族に数えられるマルケス・デ・グリニョン家。現オーナー カルロス・ファルコ氏が、トレド県 マルピカ・デ・タホのドミニオ・デ・バルデプーサにて、テロワールをありのまま表現するワインを造り出している。2002年、単一ブドウ畑限定高級ワイン「ビノ・デ・パゴ」に初めて認定され、ここで生産されるワインはスペイン国内において最高級ワインとして注目されている。スンマ・バリエタリスとは「ブドウ品種の総和」を意味する。シラー55%、カベルネ・ソーヴィニヨン25%、プティ・ヴェルド20%のブレンドから造られたワインは、凝縮感のある複雑な完熟された果実味とスパイシーさとミネラルがバランス良く味わえる、モダンスタイルなワイン。


私です・・・

ふたを開けると一筋縄では行かないカスティーリャ・ラ・マンチャのワイン。もう少し掘り下げて見ていきたい地域である。

ドン・キホーテの国、スペインから来たワイン
http://www.lovevino.jp/

カスティーリャ・ラ・マンチャ ワインカントリー財団
http://www.tierradevinedos.org/