ここまできた!プリオラートの雄!


(ボケボケ写真ですみません!!)


スペインワインは「リオハ」や「リベラ・デル・ドゥエロ」が主流で、フランスワイン、イタリアワインと携わってきた私は、スペイン畑に足を突っ込んだ頃、クリアンサから始まり、レセルバ、グランレセルバという「熟成」と向き合いながら、ブルゴーニュ張りの華やかで深みのある香味に、スペインワインの将来を見据えていました。

スペインワインをメインに扱う。その中心となるのが、プリオラート。
その時は、フランスワインでもなく、イタリアワインでもなく、そして「スペインワインでもない」と言っても過言ではない、今まで味わった事の無い香味でした。
正直、何度味わっても、頭に入ってこなかった。ワインを勉強したての頃に、お客様からお裾分けでいただいたロマネコンティのようだった。
「煙たい」「アルコール強い」「甘い」そして「おいしくない・・・」

これを一押しで売らなくてはいけない。料理に合わせて提供しなくてはいけない。無知である。

その中心にあったのが、「アルバロ・パラシオス」。
レス・テラセス、フィンカ・ドフィ、レルミタであった。(安かったなぁ〜・・・)
その頃はこの3者の味わいの分析に必死だった。各ヴィンテージの癖・状態、提供温度、グラス、抜栓&デカンタージュ有無、デカンタの形状、当て方、メイン料理の時に良い状態へ持ってくる為の経過時間・・・等々。

そういえば、2005年の万博開催の際に、まだ見ぬプリオラートのワインが一同に日本に集まった時、「これはチャンス!」と抜栓後時間が経ち酸化してしまった(私は出張中でした・・・)数多くのプリオラートのワインをとことん試し、自分のプリオラート指標なるものを作っていました。

やはりその頃のプリオラートは、どことなく垢抜けなく、かっこ付けだったような印象が、今思うと私には感じてなりませんでした。ブーム、流行、価格上昇。味わいもそのカラーが濃かった。
もちろん、中には優等生的な存在もあったし、「MOO」でいただいたペルディスとバルサミックなバイ・リャックのマリダヘは最高だった。


あれから数年・・・
以前から何回か向き合っているアイテムが入荷したので、試してみた。
第一印象は「プリオラートもここまで来たんだなぁ〜」でした。
そのしなやかさには、ビックリし、頭の中でタイムマシーンに乗って時を遡っていました。

さすが!としか言いようがない程、洗練されたスタイル。

プリオラートは変わった!とは聞きますが、ピンときている方は少ないはず。なかなか日本では受け入れてもらえないのも事実。昔があって今がある。その片鱗が分かれば理解するのに楽なのだが。ましてや、プリオラートのワインスタイル自体、把握出来ているかいなか・・・。

スペインワインを知りたければ、これほど秘境で、探しがいのある、避けては通れない産地。
今のプリオラートに目を向け、生産者に目を向け、片っ端から好みを探す。その中で気付くはずです。

「プリオラート。面白い。」

ここまできた。さすが、アルバロ・パラシオス

ただ・・・待てよ。

私が変わっただけかも・・・。


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